[修正版]草食系彼氏
チャイムの音で目が覚めた。授業、終わったみたい……。結局サボってしまった。私が起きたことに気づいたのか、カーテンの向こうから先生が入ってきた。
「柊さん大丈夫?次給食だけど、食べられる?」
私は弱々しく首を振った。食欲も気力も全く無い。ただ、きしむような頭痛と、だるさがあるだけだ。
そのとき、扉の開く音がして、誰かが入ってきた。
「すみません。紫苑、いますか?」
「陽菜?」
「あっ、紫苑!大丈夫?」
うん、と小さく頷いて、ほくそ笑んだ。私を心配してわざわざ来てくれたことが、素直に嬉しい。