[修正版]草食系彼氏
「うーん、食欲ないか……今日はもう帰る?」
できればその方がありがたい。私は大きく頷いた。荷物は陽菜が教室から持ってきてくれて、親がすぐに迎えに来てくれた。
「ごめん、部活休むって伝えといてくれない?」
「わかった。お大事にね」
気を使ってなのか、来季については何も言わなかった。その日の夜、ケータイに来ていたメールは二件、陽菜と真希からだった。「大丈夫?」だとか、「明日来れる?」だとか。
私はお礼と、陽奈に明日の時間割を聞いて、布団に入った。もちろんどちらも嬉しかった。けれど、本当に来て欲しかったのは……。
私は電気を消して、枕に顔を押し付けた。