[修正版]草食系彼氏
もしそうなったら、肩書きだけの彼女なんて、見てくれないだろう。大体今だって、私を好きじゃないかもしれない。付き合ってくれたけど、それが両想いだとは限らない。もしかしたら、こんな風に意識しているのは、私だけなのかもしれない、なんて思ってしまう。
その度に、そんなことないって自分に言い聞かせる。そうでもしないと、耐えられない気がするから。
「……柊?次、お前だけど」
「え?あっごめん!」
私は周りに追いつくように、早口で教科書を読み始めた。
ああ、どうして私って、こんなマイナス思考しかできないんだろう。でも、嫌われるのだけは嫌。絶対に嫌。
私は横目で来季を見て、またすぐに視線を教科書に戻した。