泣き顔にキス


「レンくん…」



息も絶え絶えに彼の名を呼ぶ。


彼――レンくんは、1歩踏み出した。自分から他人を求めた。

…好きだって言ってくれた。

そしてあたしも、レンくんが欲しいと思う。


行為をいやがったのは、執着してしまうかもしれない自分になりたくなかったから。

だけど、今は。



「レンくんが好きだよ」



そばにいての言葉も、レンくんが必要だよって言葉も素直に言える。


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