泣き顔にキス
あたしが左で、彼が右。
これがいつからか2人歩くときの定位置になった。
「まだ講義終わってないんじゃないの?抜け出したんだ?」
「さすがアスカさん!あたりです」
「ダメじゃん。ちゃんと受けなきゃ」
「でも、先生の前で寝るより良いでしょ?そっちのが失礼だから」
ある意味正論を言う彼。
よくサボる彼を、自分のことじゃないのに心配してしまう。
まぁ、あたしにはどうにもできないんだろうな。
前に1回あんまりサボると単位落とすよって言ったけど、そこら辺は考えてサボってるんで大丈夫です!となぜか堂々と彼は答えたから。