月と夕焼け
「佳奈ちゃん?今日は4人でたくさん話しをしようよ」

「え?」

「佳奈ちゃんは俺たちの一つ年下らしいけど、もう仲間だろ?」

「…あの」


困った顔を佳奈ちゃんは良くする。

俺たちがさせてるんだけど…。

佳奈ちゃんは仕事だと思って俺たちと接しているんだと思った。


「さっきも言ってたの。友だちになりましょうって…。私たち4人でいることが増えそうだし、このメンバーでいるときくらいは気を使わないで?」

「でも…」


佳奈ちゃんが西城をチラッと見る。


「でも、は禁止。良いよ?他には内緒、俺らだけの秘密にするし」


西城がそう言うと、佳奈ちゃんは嬉しそうにうなずいた。


後に美乃梨も言っていたけど、この時のこの判断は間違っていたのかもしれない。

佳奈ちゃんをただ、苦しめるだけの判断だった。

でも、何度思い返してもこの日があったから『今』があるんだ。






美乃梨、今幸せか?



なぁ、西城?

ごめんな…。







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