月と夕焼け
「パパにずっとお願いしてたレストランよ?こんな格好で行けって言うの!?」


美乃梨は悲鳴のような声を上げながら帰って行った。


「感動の再会になった?」

「一応な」


西城に笑ってみせると、苦笑いされた。


「美乃梨は何にも考えてないみたいだけどな。レストランで食事が一番大事なんだよ」

「パスタかな」

「だろうな」


美乃梨の大好物はパスタで、すこしでも美味しいと噂を聞くと食べずにはいられないらしい。


「今日はどうする?泊まるか、帰るか」

「どっちが良いかな」

「…じゃあ、今日は作戦でも練るか」

「だな」


泊まりが決定。
なんとなく、西城と一つのベッドで寝ることに。


「俺らキモくないか?」

「大丈夫。誰も見てないよ」


笑い合いながら眠った。

先の事は分らない。
だけど、俺は美乃梨を一生守って、愛し続ける。

その気持ちだけは嫌に明確だった。







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