御曹司の秘書さんの日常◆

日々の生活。

***

18歳の御曹司、花京院 昴は思った以上に優秀であった。

一度覚えた仕事は
倍にして成果を上げ、

要領よく自分で動き、なおかつ迅速に仕事に取り組む。

積み上げられた書類や
作業に文句をいって武をおちょくるが、
一度スイッチが切り替わると、人が変わったかのように
仕事をこなす。



そして、

仕事中は作られたような愛想笑いしかしない。


「--意外だな。」

武は書類をファイルにとじながら
昴を横目で見た。

ちょうど、一通りの書類を見終わった後であった。

「--何が?
 問題でもあったか?市川?」

「…いえ。」

仕事中、昴は武を市川と呼ぶ。

無意識なのか、意識的なのか。

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