御曹司の秘書さんの日常◆

「兄貴。何しに来たんだ?」

昴はスーツのジャケットを脱ぎ、武に渡す。
それをいつものように
ハンガーにかけながら、武は秘書用の机に向かう。



昴はいつもの自分のデスクには座らず、
社長である兄の向かいのソファーに腰を下ろした。


「昴。お前…市川とデキてるってホントか?」

「はぁ??ーーーーーあっ!!」

昴は、一瞬眉間に思いっきりしわを寄せて不快な顔をしたが、
すぐに今朝のレイナの件を思い出した。

武も、絶句して書類をそろえる手が止まる。
思わず、社長である樹をにらむ。


< 63 / 100 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop