御曹司の秘書さんの日常◆
川端は昴のイトコだというから
きっと社長である樹の性格も知っているだろうと
ここに来たのだ。
例の勘違いを説くために。
今朝ーーーー
もう大丈夫だろうということで、
昴の自宅へのお迎えはなく、
そのまま会社へと出勤した。
いつもと変わらぬ朝。
いつものように、
常務室のブラインドをあけ、
エアコンをつけて、
業務の準備をする。
コンコン
「はい。」
「失礼します。」
「佐々木さん。おはようございます。」
秘書課の新人。佐々木さんは遠慮がちに常務室に入ってきてた。
「あのーーー。」
「なに?佐々木さん?」
武は、書類をファイルに戻しながら佐々木に目をやる。
佐々木は目があったことにパッと視線をずらして、
恥ずかしそうに顔を伏せる。
「・・・・?」
なんだ?この反応は??