御曹司の秘書さんの日常◆

***

「そんなわけで、
 社長の誤解を解きたいんだが、いい案はあるかーー?」

「ちょっと待って、
 その前に、「佐々木ちゃん」はどうなった?」

「川端。そんなの、俺が相手にしなけりゃいいだけの話だから
 スルーしとけよ。」

「うわぁ。モテ男は違うね~」

正樹はカウンターに軽く持たれながら
カップを拭きながら武の話し相手をする。


「でー?肝心の昴はなんって言ってるわけ?」

「昴様は『放っておけ、時期に飽きる』って。
 無責任だろ?まったく…」

「うーーーん。」

正樹はちょっと考えるように上を見上げる。

「なぁ。武はなんで誤解を解きたいわけ?」

「なんでってーーーー。
 男と…よりによって昴様に好意を抱いているって誤解されているのが
 嫌だから…じゃダメか?」


「----なぁ。そんなに昴 嫌いか?」

ちょっとさみしそうに正樹が問いかけた。
武は少し驚いたように目を見開いて
コーヒーカップをそっと置いた。


「---嫌い…なのか?」




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