御曹司の秘書さんの日常◆
なるほど。
嫌いなのか。
だから、こんなにも嫌なんだ。
この、いら立ちは『嫌悪感』か!!
俺はーー
あんなに若くして『常務』になって
家柄も、見た目も…
すべて恵まれている「昴様」に嫉妬していたのか!!
「なんだーーー。俺ってダセェーーー」
武は口を押えて、
カウンターテーブルに顔を伏せた。
「げっ。大丈夫か?市川??」
「いや、大丈夫。
ちょっとした、・・・・プライドの再確認。」
武は伊達メガネをすっとはずしてカウンターに乗せて
はぁーっと深くため息を吐いた。