御曹司の秘書さんの日常◆
ナミと武は高校時代付き合っていた。
趣味も、性格もあっていたが
お互いが「一番」と思えず、納得の上で半年で別れたが。
別れたのはちょうど、2年のクリスマスの後だったかな…
それから、
たまたま大学生の時、
武の友達の友達…という形で運命的な再会をした。
運命的な再開の割に、
お互いやはり、「一番大切な人」にはなれず、
ナミはあっさり
親の進める男と結婚し、
幸せな若奥様を演じている。
それなのに、体だけの関係は切れず、5年ほど続いている。
「ナミ、幸せになってよかったなー。」
「え?どうして?」
武は、正樹の発言にすこし驚く。
なんで、川端がナミのこと気にかけるんだろう。
「あはは。本人は自覚なしか?
ナミ、ずっとお前が心を開いてくれないって悩んでたからさ。
市川は頭もよかったし、モテてたしな。
別れてから、だいぶ痩せて、元気なくなったし。
卒業の単位もぎりぎりだったんじゃないか?」
ーーー知らなかった。
むしろ、知りたくなかったな。と武は眉間にしわを寄せた。
「-あ。わりぃ。
昔の話を蒸し返して。」
でも、昔の話だろ?
そういって正樹はあははと笑った。