御曹司の秘書さんの日常◆
武は、
はぁーっと心の中でため息をついた。
「で、樹の話だけど。」
「そうだ。社長の誤解を解きたいんだ。」
正樹は困ったようにはうーんとうなって、
「実はなーー樹は、昴より、マイペースなんだ。
いや、マイペースっていうかゴーイングマイウェイ。」
「---はっ??」
昴様もけっこうなゴーイングマイウェイ野郎ですが??
「だからなーー。
とりあえず、『飽きるまで待て』っていう昴の作戦しかないんだよな~。
こうだろうと決めたら、
ほとぼりが冷めるまで聞く耳持たないから。あの人。
しかも、愛弟の昴のことになると、盲目だぜ?」
正樹の発言に、
ただただため息しかでない武は、
とりあえず、コーヒーを飲み干した。