御曹司の秘書さんの日常◆
でも、わざわざフォローするほどいい人でもない。
「--そうですね。
貴方のその強引すぎる気質が昴様には合わないようです。」
「じゃぁ、あなたもゲイじゃないってこと?」
「…えぇ。まぁ、むしろ女性が大好きですね。」
レイナは涙目を隠すように、
下を向いた。
はぁ。ホント、勘弁してくれ。
ここで泣かれたら、俺が悪者ーー
しかも、時間もない。
次の仕事が・・・
武は、ちらりと時計を見る。
「では、レイナさん。失礼します。
あぁそうだ・・・
いい体してるんですから、次の新しい男でも探してください。」
レイナの耳元で呟いて、
振り返りもせず
昴のもとへと駆け寄る。
「昴様。
そろそろ、お時間です。」
さっさと次の仕事を片付けよう。