Apasionado!3~俺様社長様の甘い誘惑~
「恭介さんは理由もなく子ども達を叱るような人じゃない。子ども達の為に叱るし、その後にちゃんとフォローというかギュッしてますから」
何故か志織が俺をギュッと抱きしめた。
「恭介さん、心が痛いでしょ?陽菜を怒鳴って」
「……」
「手は上げなくても、陽菜は恭介さんが本当に怒ってるのが分かってるから恭介さんを怖がって…怖れて…怯えて…恭介さん、堪らなかったでしょ? 陽菜のそんな姿を見て」
「……」
「私も辛かった。恭介さんの気持ちが分かるから」
「……」
「だから…ありがとう」
「ん?」
「心を鬼にして嫌な役を引き受けてくれて。陽菜を怒ってくれて」
「当たり前のことをしただけだ。礼を言われることなんかない」
「フフフ…私が言いたいんだから。さ、 私達も寝ましょうか?」
「そうだな」
志織が
「私は恭介さんが大好きですよ」
「ん?」
「笑ってる恭介さんも怒ってる恭介さんも心で泣いてる恭介さんも…恭介さんの全てが大好きですよ」
唇を重ねて
チュッ!
「おやすみなさい」
陽菜の隣に滑り込んだ。
「クッククク…」
俺も志織の隣に横になり腕を回して
「おやすみ、奥さん」
――
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【恭介side 終】