Apasionado!3~俺様社長様の甘い誘惑~
家に帰っても
「ママ、マンションのおはなしして」
陽菜が聞きたがる。
自分だけ住んでない、知らないのが嫌って言うか寂しいのね。
「うん?陽菜、陽菜のパパやママや涼のお家はここでしょう?」
「うん。だけど」
「マンションのいえにはエレベーターであがるんだよ」
また涼が。
「エレベーター?」
「うん。そしていえにはいるんだ。いえはへやがみっつあって」
「このおうちよりしゅくないね」
「うん。だからひながうまれるからひなのへやがいるだろ?だからここにひっこししたんだよ」
「ふ~ん」
分かってるのか分かってないのか。
ピンポーン
「ほら、パパが帰って来たわよ」
「パパおかえりなさい」
「パパおかえりなしゃい」
「恭介さん、おかえりなさい」
「ん。ほら、お土産だ」
「わぁ~い」
陽菜が受け取り
「パパありがとう。ケーキ?」
涼が聞いている。
「あぁ。バームクーヘンだ」
「バームクーヘンだぁ」
陽菜が嬉しそうにリビングのテーブルに置いて
「パパ、ママ、おにいちゃん、ばんごはんたべたらたべようね」
「はいはい」
もうマンションのことは忘れたのね。