Apasionado!3~俺様社長様の甘い誘惑~
「はい着きました。降りて下さい」
「……」
「陽菜?」
「…いや」
ギュッとしがみついてる。
「陽菜、これからお兄ちゃんの水枕を用意しなくちゃいけないから」
「ママ」
あらあら涙声。
「陽菜、お兄ちゃんは病気なの。だか ら…あ、そうだ。陽菜お手伝いしてくれるかな?」
「おてちゅだい?」
「うん。陽菜がお手伝いしてくれたらお兄ちゃん喜ぶし早く治るのかもしれないよ」
「うん、ひなおてちゅだいしゅる。おろして」
「うん」
やっと降りてくれた。
はぁ~
大変だわ。
「ママ」
「うん、じゃあ冷蔵庫からスポーツドリンク出してくれる? それとお兄ちゃんのコップと」
「は~い」
機嫌よくお手伝い。
「ママ、できたよ」
「はい、ありがとう」
体温計と水枕を用意して陽菜が出したスポーツドリンクとコップをお盆に乗せて
「じゃあママこれを持って行くから陽菜は」
「ちゅいていく」
「……」
「ひなもちゅいていくの!」
「うん。じゃあ一緒にね。でも部屋に入っちゃ駄目よ。陽菜も風邪ひいたら大変だからね。部屋の前で待っててくれるなら着いてきてもいいわ」
「うん。ひなおへやにははいらない」
「うん」
二階に上がり涼の部屋のドアを開けて
「じゃあ待っててね」
「うん」