Apasionado!3~俺様社長様の甘い誘惑~



――





う~ん、もう朝。


あれから涼は薬が効いたのかあまり咳も出ず起きることもなくよく眠った。


寝ている涼の脇に体温計を挟み


ピピピピ…


37.3℃


だいぶ下がったわね。


呼吸も楽そうだし。


もう大丈夫ね。


涼の部屋を出て寝室へ。


あらあら。


フフッ


恭介さんと陽菜が寄り添うように寝ている。


布団を掛け直そうとすると


「…マ、ママ」


「起こしちゃった?まだ早いから寝ていてもいいわよ」


「ママは?」


「ママは起きるわよ」


「じゃあひなもおきる」


「うん。じゃあ静かにね。パパまだ寝てるから」


「うん」


抱き上げて陽菜の部屋へ行って着替えをさせる。


髪もツインテールにして。


「ママ、おにいちゃんは?」


「お兄ちゃんはぐっすり寝てるわよ。 だいぶよくなってきたわ」


「よかったね」


「フフフ…そうね。さ、下に降りましょうか?」


「うん」


「陽菜」


「なあに?」


「おんぶしようか?」


「えっと…」


フフッ


『おんぶして』って言ったら妹兎より小さい赤ちゃんに思われるか心配してるのね。


「まだパパも涼も寝てるから分からないわよ。それにママが陽菜をおんぶしたいの」


「ママが?」


「うん」


「じゃあ…おんぶ」


「はい」


陽菜をおんぶして階段を降りる。




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