Apasionado!3~俺様社長様の甘い誘惑~
ママとキッチンに行き
「このなっぱは?」
よく見るとみんな違います。
小ちゃい大根もついてるのがあります。
丸いのも大根かな?
「これが春の七草よ」
「ななくしゃ。これが?なんのなっぱ?だいこんもあるよ」
ママが一種類ずつ取り上げて
「これが芹。これがなずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ。大根と蕪はすずなとすずしろね。でも大根と蕪は食べないの。 葉っぱだけね」
「ふぅ~ん」
大根と蕪は食べないのか。
それと
「えっと…しぇりになじゅなに…」
なんだったけ?
「ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、 すずな、すずしろ」
「ごぎょう、はこべら…ほとけのじゃ、しゅじゅな、しゅじゅしろ」
「そう。よく言えたわね」
ママが褒めてくれました。
陽菜は忘れないように何度も何度も繰りた返して…もう大丈夫です。
覚えました。
「これを包丁でトントントンとしてお粥に入れるのよ」
「ふぅ~ん。ママ」
「はい?」
「ひなもトントントンしたい」
「うん、いいわよ」
踏み台を持って来て、ママが陽菜の手に手を添えて二人でトントントンしました。
その間も陽菜は
「しぇり、なじゅな、ごぎょう、はこべら、ほとけのじゃ、しゅじゅな、しゅじゅしろ」
と呪文のように唱えました。