Apasionado!3~俺様社長様の甘い誘惑~


ママとキッチンに行き


「このなっぱは?」


よく見るとみんな違います。


小ちゃい大根もついてるのがあります。


丸いのも大根かな?


「これが春の七草よ」


「ななくしゃ。これが?なんのなっぱ?だいこんもあるよ」


ママが一種類ずつ取り上げて


「これが芹。これがなずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ。大根と蕪はすずなとすずしろね。でも大根と蕪は食べないの。 葉っぱだけね」


「ふぅ~ん」


大根と蕪は食べないのか。


それと


「えっと…しぇりになじゅなに…」


なんだったけ?


「ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、 すずな、すずしろ」


「ごぎょう、はこべら…ほとけのじゃ、しゅじゅな、しゅじゅしろ」


「そう。よく言えたわね」


ママが褒めてくれました。


陽菜は忘れないように何度も何度も繰りた返して…もう大丈夫です。


覚えました。


「これを包丁でトントントンとしてお粥に入れるのよ」


「ふぅ~ん。ママ」


「はい?」


「ひなもトントントンしたい」


「うん、いいわよ」


踏み台を持って来て、ママが陽菜の手に手を添えて二人でトントントンしました。


その間も陽菜は


「しぇり、なじゅな、ごぎょう、はこべら、ほとけのじゃ、しゅじゅな、しゅじゅしろ」


と呪文のように唱えました。




< 1,498 / 1,863 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop