Apasionado!3~俺様社長様の甘い誘惑~
お兄ちゃんも起きてきて、みんなテーブルに着いて
「おにいちゃん」
「うん?」
「あじゅきがゆ、たべたことある?」
「うん。まいとしたべてるよ」
やっぱり。
陽菜は覚えてません。
小さいから仕方ないよね。
これから忘れなきゃいいんだ、うん。
「じゃあ、食べましょうか?いただきます」
「「いただきます」」
「いたらきましゅ」
レンゲで掬って
パクッ!
「おいしい」
「そう?よかった」
小豆粥は七草粥と違ってちょっと甘いです。
でも、おぜんざいのような甘さじゃないよ。
う~ん、あ!
お赤飯のようなほのかな甘さです。
ちゃんと塩味もします。
あれ?
「ママ」
「はい?」
「きょうはおしょうかちゅのおはしじゃないのね?」
昨日まではお正月のお箸(祝い箸って言うんだって)だったよ。
「うん、今日でお正月って言うか松ノ 内が終わりなんで、あの祝い箸を火にくべてそれで小豆粥を炊くのが正式なのよ」
「あのおはしであじゅきがゆをたくの?」
「うん。昔はそうしてたんだって。で も今はガスやIHだから出来ないけど」
「へぇ~」
陽菜また一つ賢くなりました。