Apasionado!3~俺様社長様の甘い誘惑~
馴染みの割烹料理屋で
「カウンターでいいな」
「うん。おじちゃん、おばちゃん、こんばんは」
「涼君、久しぶりだな。また背が伸びたんじゃないか」
「うん」
この店は家族でよく来るから涼も慣れたもの。
俺も志織も和食好きだから同じように涼と陽菜も好きだ。
ま、みんな好き嫌いはほとんどないが。
魚の煮付けと野菜の煮物と茶碗蒸しと豆ご飯を涼はかっ込んでる。
どんだけ腹が減ってんだよ?
さすが食べ盛りだな。
俺は久しぶりに日本酒を。
「今日はママと陽菜ちゃんは?」
「おばちゃんの具合が悪いから陽菜と行ってるの」
「えっ?瑞穂さん」
「いや、志織の兄の嫁さんです」
この店は俺がまだ若い時から親に連れて来てもらっている。
だから瑞穂のことも大将と女将はよく知っている。
「あぁ、お医者さんの」
「うん。お医者さんでも病気になるんだね」
涼が不思議そうに
「そりゃ医者も人間だからな」
「そっか、そうだね」