Apasionado!3~俺様社長様の甘い誘惑~
夕御飯を済ませて、外に出る。
此処のゲレンデは週末の夜に花火をあげるんだって。
「涼、寒くない?」
「うん」
ブーツとコートと帽子、手袋、マフラーと完全武装をさせてはいるけど
ヒュルルル―ドッ―パァーン!!
花火があがった。
「わぁ~きれいだね」
「ほんとだね~」
凍てつく寒さだから空気が澄んでる。
花火が雪に映えて物凄く綺麗。
雪と花火って合うのね。
「恭介さん…綺麗ですね」
「あぁ、冬の花火ってのもいいもんだな」
「そうですね」
涼は口を開けたまま見惚れている。
「涼にも綺麗な物は分かるんですね」
「そうだな。素直だから俺達より心に入るんだろうな」
「…私も素直ですよ」
「…クッククク…そ、そうだな」
そんなにおかしいですか?
何か失礼しちゃうわ。
――
―
花火が終わって
「ママ、もうおしまい?」
「うん、もう終わりだよ」
「ふ~ん もうちょっとあったらいいのにね」
よっぽど気に入ったのね。
恭介さんが涼を抱き上げて
「涼、明日の晩も見られるぞ」
「パパ、ほんと?」
「恭介さん」
「ん、三連休だから明日の晩もあるらしい」
あ~そういうことか。
「涼、よかったね」
「うん」