Apasionado!3~俺様社長様の甘い誘惑~
「ママ」
「うん?」
「あれなにたべてんの?」
涼が指差した先にはテレビ
テレビのニュースで節分の話題を取り上げていた。
その中で巻き寿司の丸かぶりをやっている。
「あれは節分の行事でね、あの巻き寿司を一本全部食べたら一年間幸せでいれるんだよ」
「いっぽんぜんぶたべるの?」
「うん。それもね食べてる時にはね、お話しをしちゃ駄目なんだよ」
「えっ?」
「全部食べ終わるまでは静かにしてないといけないんだよ」
「へぇ~」
ピンポ~ン
「あ、パパがかえってきた」
玄関に走り
「おかえりなさい」
ダイビング。
今日は割りと早いお帰りだから一緒に食べられる。
今晩は おでん
寒い時にはピッタリよね。
恭介さんと涼がお風呂から上がって、さぁ夕御飯
「おいしいねぇ」
「フフフ…たくさん食べてね」
「うん。あ、ママ」
「なあに?」
「せつぶんって?」
「あ~さっきの話しね。節分はね、春を告げる日なの。節分の次の日から春ですよって。だからその日に豆を撒いて一年また幸せに暮らせますようにって。悪いことが起こらないように、いいことが一杯ありますようにって『鬼は外、福は内』ってね」
「ククク…」
「どうしたんですか?」
恭介さんが笑ってる。
「アバウトだなと思って」
アバウト…ですか?