Apasionado!3~俺様社長様の甘い誘惑~



今日のメニューは天婦羅


「いたらきましゅ」


「はい、どうぞ」


恭介さんにビールを出して


「おいしいねぇ」


「たくさん食べてね」


「うん」


食べるのに夢中でお花見の話しは出ないけど、どうなったのかしら?


――





「ごちしょうしゃまでした」


「はい」


涼は椅子から降りて熊五郎とペン太郎と遊び始めた。


「涼が花見に行きたいって言ってんぞ」


やっぱり恭介さんにお願いしたのね。


「えぇ。早苗ちゃんがお花見に行って来たそうです。それを聞いて自分も行きたいって」


「あぁ」


「恭介さん」


「フッ そんな顔すんな。今度の休みに行けばいいだろ」


「いいんですか?」


「フッ あんだけお願いされちゃあな」


「そんなにお願いしたんですか?」


「あぁ、『涼もお花見行きたいんだけどね、ママも行きたいんだって。涼よりきっとママの方が行きたいんだよ。だからパパ、ママを連れて行ってあげようよ』ってさ」


…呆れた。


そんなことを言うんだ。


「ククク…だいぶ知恵がついてきたな」


「そのようですね」


さすが恭介さんの息子だわ。


そういう知恵だけは回るのね。




< 337 / 1,863 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop