Apasionado!3~俺様社長様の甘い誘惑~
「ただいま」
「わぁ~ママ、きれ~ おひめさまみたい。ね、パパ」
「あっ、あぁ」
そして私にだけ聞こえるように声を潜めて
「美味そう」
「な、何を!」
「クッククク…」
「ママ」
「あっ、涼、ありがとうね。さっ、涼もお着替えしよう」
「うん」
今日は、お兄ちゃんの結婚式。
たまには着物もいいかなと思い朝から美容院に行き髪と着付けをしてもらった。(自分で着れるけど、やはり今日はねぇ)
今日の着物は結婚式だから藤色の訪問着に銀糸の袋帯
「ママ」
「あっ、はい」
涼も紺色の半ズボンとジャケット、赤の蝶ネクタイに着替えさせ準備完了
フフフ…めっちゃ可愛い。
恭介さんも着替えを済ませ
…やっぱりかっこいいわ。
「ん?」
「あ、何でも…」
「クッククク… また見惚れてんのか?」
「き、恭介さん」
図星だけに恥ずかしい。
「式は1時だよな」
「はい。お兄ちゃん達はもう行ってるはずですし、私達は12時過ぎに入ったらいいから」
今は11時前
「ママ」
「はい?」
「まぁくんもくるの」
「まぁ君はまだ小さくて無理だから誠おじさんのお父さんのお家でお留守番なの」
「ふ~ん、そっかぁ」
お兄ちゃんと誠さん瑞穂さん、それに恭介さんのご両親は今では物凄く親しくなってるので結婚式に出席してくれる。
「じゃあ、ぼちぼち行くか?」
「そうですね。やっぱり早い方がいいですしね」