Apasionado!3~俺様社長様の甘い誘惑~
予定日の3日になっても、お腹はうんともすんともいわず、ほんと、いつ産まれるんだろ。
それから数日後
「じゃあ行って来る」
「いってらっしゃい」
恭介さんが出勤して
「ママ、いってきます」
「はい、行ってらっしゃい。先生の言うことよく聞いてね」
「は~い」
「じゃあお母さんお願いね」
お母さんが私の車で送って行った。
さ、今の間に掃除をしなきゃ。
洗濯機を回して…と。
――
―
…ぅ、ぅん?
あ、あれ?
ちょっと…おかしい
も、もしかして…
ソファーに腰掛け
はぁ~
お母さん…帰って来て…
まだ産まれるまでは時間はあるだろうけど。
とにかくお母さんの携帯に。
もう保育園には着いてるだろうし。
RuRuRu
ガチャッ!
「あ、志織、どうしたの?」
「きたみたい」
「えっ?」
「じ…陣痛…」
「わ、分かった。すぐに帰るから。恭介さんに連絡は?」
「あ、こ、これから」
電話を切って
恭介さんに知らせなきゃいけないけど…
仕事だし…
だけど知らせなきゃ怒られるし。
RuRuRu
「ん?」
「き、恭介さん…産まれそうです」
「はぁ?」
「ま、まだ時間掛かると思いますが…い、痛っ」
「大丈夫か?」
「はい。こ、これから病院に連絡しますから」
「分かった。今すぐじゃないんだな?」
「は、はい。病院に入ったら連絡し…痛っ!ますから」
「おい、本当に大丈夫なのか?」
「だ、大丈夫です」
お母さんが帰って来た。
電話を切って