Apasionado!3~俺様社長様の甘い誘惑~
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「…フンギャァ…フンギャ~」
う、産まれた。
「おめでとうございます。元気な女の子ですよ」
女の子…
赤ちゃんを私の横に
フフフ…可愛い。
「生まれてくれてありがとうね」
分娩室に恭介さんが入って来て
「お疲れさん」
「恭介さん…女の子です」
「ん。今見た。涼が喜んでる」
「はい」
ストレッチャーで病室へ
「ママ」
「涼、お父さん達も…ありがとうございます」
「志織ちゃん、おめでとう。可愛い女の子ね」
「うん、ママかわいかったよ」
「ありがとう」
何だか疲れて眠くなってきた。
「お前、眠いんだろ。寝ろ」
「うん。もう遅いからみんなも帰って下さい」
「りょう、ママといる」
「涼、ごめんね。ママは今日は帰れないし、涼も此処にお泊まりできないからね。お祖父ちゃんとお祖母ちゃんとお家に帰ってね」
涼が半泣きで
「パパは?」
「パパも後から帰るから」
「志織?」
「恭介さん、此処も完全看護ですから」
恭介さんに付き添ってもらったらゆっくり休めないだろうし。
「明日の朝に来て下さい」
何だか仏頂面ね。
「分かった。涼、後から帰るから先にお祖父ちゃん達と帰って待っててな」
「うん。ママ」
「なあに?」
「りょうもあしたきていい?」
「うん。保育園が終わったらね」
「うん。あかちゃんにあえる?」
「会えるよ」
「うん。あ、あかちゃんのなまえは?」
あ~名前ね。
「恭介さん」
「ん。考えてる」
「なに?なんてなまえ?」
「今、決めるのか?」
「恭介さん、決まってるなら」
此処には両方の親もいるし。
「候補はこれだ」