Apasionado!3~俺様社長様の甘い誘惑~




下に連れて行ってもまだグスングスン泣いている。


「陽菜、あの絵はね、お兄ちゃん学校に持って行って先生に渡す大事な絵なの。それでね、お兄ちゃんが一人で描かなきゃいけないの。陽菜が手伝っちゃ駄目なのよ」


陽菜の顔を拭きながら


「ひながてちゅだったらおにいちゃん、ちぇんちぇいにちかられるの?」


まだヒックヒックしてるから呂律が回ってない。


「う、うん」


「ふ~ん」


「だから陽菜は下でママといようね。あ、陽菜、晩ご飯のお手伝いしてくれるかな」


「う、うん」


何とか泣き止みキッチンへ


――





RuRuRuRu


あら電話


「はい、藤倉です」

――





電話を切ってキッチンへ…


陽菜?


陽菜何処へ?


「ゥゥワァァァ~」


陽菜の泣き声!


二階から!


まさかまた涼の部屋に


慌てて二階に上がって涼の部屋へ


陽菜が泣き涼が困ったような顔で


「陽菜」


「マ、ママァ~ゥゥワァァァ~」


陽菜を抱き上げて


「どうしたの?」


涼を見ると


「ママ、またひながじゃましにきた」


「陽菜」


あれほど駄目だって言ったのに。


「ウワァァァァァ~お、おにいちゃんが~ゥゥワァァァ~」


一段と激しく泣く。



< 649 / 1,863 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop