Apasionado!3~俺様社長様の甘い誘惑~
12月31日
「おい、もう行くぞ」
「は~い。涼、お出かけしますよ」
「あ~い」
荷物を玄関に運び靴を出してると
「おい涼、お前」
恭介さんが驚いたような声を
涼、何をしたんだろう?
慌ててリビングに戻ると!
涼が!
ニコニコ顔の涼が!
両手に熊五郎とペン太郎を引きずって!
立っていた!
「涼、熊五郎とペン太郎は置いていくんだよ」
「やー」
「涼」
「マーマー くぅちょペンもいっちょ」
一緒って言われても
恭介さんがひざまづいて
「涼、駄目だ。熊五郎とペン太郎は置いていくんだ」
「やー」
恭介さんを睨んでる。
「おい、何とかしろ」
「涼、熊五郎とペン太郎はお留守番なんだよ。熊五郎達はお風呂に入れないからね」
「やー いっちょらもん。いっちょらもん。ワァァァ……」
泣き出した。
こうなりゃ手がつけられない。
一歳十ヶ月にしちゃ頑固なんだから。
さすが恭介さんのDNAだわ。