Apasionado!3~俺様社長様の甘い誘惑~
「う、う~ん」
陽菜が起きました。
「あ、おにいちゃんママは?」
キョロキョロしてます。
寝ぼけてるようです。
「ひな、いまはでんしゃ。もうすぐつくよ。おじいちゃんたちおむかえにきてるよ」
「おじいちゃん…うん」
やっと思い出したようです。
また愚図られたら嫌なので飴を口に入れました。
「おいちいね~オレンジだね」
満足そうです。
暫くは大人しく飴を舐めてたかと思うと
「おにいちゃん、ちりとりしよ」
えっ?しりとり?
しりとりは陽菜のマイブームです。
「りんご」
「ごりら」
陽菜が
「つぎおじちゃんね」
「えっ?俺もやるのか」
「うん」
「しようがねえな。じゃあ『ラッパ』」
おじさん、すみません。
陽菜に付き合わせちゃって。
ーー
ー
「坊主、もう着くぞ。降りる用意は大丈夫か?」
あ、リュックを背負い陽菜の手を引いて席から立って
「おじさん、ありがとうございました」
「あいがとごじゃいまちた」
「気をつけてな」
「はい。さよなら」
「バイバ~イ」
おじさんと別れて電車を降りると