Apasionado!3~俺様社長様の甘い誘惑~
ご飯を済ませて涼と陽菜は二階でサンタクロースへの手紙制作中
ソファーに座って新聞を読んでいる恭介さんにスコッチを出してキッチンに戻ろうとすると
「涼と陽菜のリクエストは赤ん坊か?」
「……」
「クッククク…涼が小さい時にサンタクロースにお願いしてたな」
私も隣に座り
「そうですよね」
あの時は誠さんのところに真人君が生まれて…涼はそれをサンタクロースからのプレゼントだと信じていたから。
「最近、陽菜が『陽菜のとこにも和君みたいな赤ちゃん欲しい』って口癖みたいに言ってますから」
「人形抱いてあやしてるな」
「はい」
でも、私には涼と陽菜、そして恭介さんで手一杯
今は赤ちゃんはちょっと…いや、だいぶ無理!
「サンタクロースのリクエストが赤ん坊だったらもう一人作るか?」
そんな簡単に言わないで下さい。
「陽菜がもうちょっとお姉ちゃんになるまでは無理です」
そして恭介さんがもう少し大人に…なんて言えない。
「そうだな。今お前に仕事を休まれるのはちょっと痛いしな」
「フフフ…代理秘書を探すのが大変ですもんね」
「ん?それは俺が俺様で我が儘だって」
「い、いえ、そんなことは」
でもよく分かってるわね。
そんな思いが顔に出ていたのか
「ば~か!お前の考えなんてお見通しだ。それにいつも陰で俺様だとか我が儘だとか言ってんのをちゃんと知ってる」
「……」
バレてましたか。
「ごめんなさい」
「フッ ば~か」
やっぱり何年経っても『馬鹿』なのね。