Apasionado!3~俺様社長様の甘い誘惑~
「おはようございます」
「よう、可愛い子ちゃん。おはよう」
副社長と駐車場でバッタリ
「今日は遅いんですね」
「あ、あぁ。瑞穂が早出なんで俺が保育園に連れて行ってたから」
「あら瑞穂さん、早出って珍しいですね」
「何でも朝一に荷物が届くらしい」
「あ~」
瑞穂さんはセレクトショップの店長を任されているから忙しい。
だけど朝は必ず保育園に送ることだけは日課としている。
朝の時間だけだもんね、子どもとゆっくりいれるのは。
「でも保育園で会いませんでしたね」
「ちょうど行き違ったみたいだな」
「そうですね」
「あ、志織ちゃん」
「はい?」
副社長が鞄をゴソゴソ漁って
「これ…ホワイトデーのプレゼント」
「ありがとうございます」
瑞穂さんのお店のペーパーバック
「今見たいのは山々なんですが、遅くなると」
「あぁ。後からゆっくり開けて。遅れたらまたガミガミ言われるぞ」
「フフフ…はい」
そうなのよね。
ちょっとでも遅くなるとやいやい言うんだから。
もしかしたら…時計とにらめっこしてんじゃないかしら。
エレベーターで上がり
「おはようございます」
「おはようございます」
みんなと挨拶をして社長室へ
コンコン!
ガチャッ!
「おはようございます」
コーヒーを淹れて改めて恭介さん、いや、社長に挨拶を
「ん」
コーヒーを渡して自分のデスクに。
パソコンを立ち上げていつもの日常が始まる。