雲雀の如く
まるで、獲物を見つけたかのように。
………ゾクッ
背筋に稲妻が響き渡ったようだ。
「………っ!!ひか、る様?」
声を掛けても、捕らえる目を止めてくれない。
怖い。
怖くてたまらぬ。
月明かりに照らされ、目を紅くした
禍々しい姿の耀様は、怖いくらい綺麗だった。
「……胡蝶」
そのいつもより低めの声が、体に響いた。
「はい、耀様……」
雲雀様を想われている耀様が、
こんなことを仰るなんて。
「……胡蝶」
何故そんなに、私の名を愛おしいそうに呼ぶのですか?
諦めようと思っていた気持ちを、踏みにじる。