キミと僕の証
今
あれから、たくさんの月日がたった。
私は 岡野さくら 17歳になった。
“かずくんのお嫁さんになる”
あの頃約束した男の子…
実は、あの男の子が退院してから
会ってなければ、連絡もとれない。
突然、かずくんは私の前から姿を消した。
いくら、お父さんに連絡先を聞いても、
「娘のさくらでも患者さんの個人情報は
教えられないんだよ」
って言われるばかりで教えてくれなかった。
私が知ってる"かずくん“の情報は
病気を持っていて、
私より1か2個年が上。
私と同じ桜の栞を持っていること。
きっと約束を覚えてるのは私だけだよね。
そもそも、あんな幼い頃の約束なんて
覚えてるはず…
ないもんね。
でもまたいつか、会えるといいな…
なんて思っていた。