ブルーの住人
(三)
この老婆、実は帰る家を失くしています。
あの大地震の折に、老婆だけでなく大半の家々が全半壊しています。
しかしめげることなく、村人総出で互いの家の修復を行いました。
そして老婆の家の修復に入ることになりました。
「お婆さん一人では暮らしが成り立つまい。
わしの所で面倒を見ようじゃないか。」
村の世話役が、申し出ました。
で、それですんなりと話がまとまるかと思われたのですが。
「いやいや、世話役さん。
わしの所は、母ぁと後家娘の三人暮らしじゃ。
わしの所に来てもらいますわ。」と、辰三なる村人が声をあげたそうです。
さあそれから、
「わたしの所は年寄りが居ないから。」
「話し相手がおらんでは淋しかろうに。」
と、かまびすしいことに。
あの大地震の折に、老婆だけでなく大半の家々が全半壊しています。
しかしめげることなく、村人総出で互いの家の修復を行いました。
そして老婆の家の修復に入ることになりました。
「お婆さん一人では暮らしが成り立つまい。
わしの所で面倒を見ようじゃないか。」
村の世話役が、申し出ました。
で、それですんなりと話がまとまるかと思われたのですが。
「いやいや、世話役さん。
わしの所は、母ぁと後家娘の三人暮らしじゃ。
わしの所に来てもらいますわ。」と、辰三なる村人が声をあげたそうです。
さあそれから、
「わたしの所は年寄りが居ないから。」
「話し相手がおらんでは淋しかろうに。」
と、かまびすしいことに。