その手の中に

……やっとの思いでスーパーについた。



自動ドアの前にたったがドアがあかない。



「あ、押すタイプか。」


そう気づき、「ポチッとな」などと呟きながらボタンをおし、
中に入っていく。




だいぶスーパーの涼しさで生き返ってきた頃、



そこに見知った姿があった。



サラサラの黒い髪。



切れ長のまっすぐな、揺るぎない目。




細いのになぜだかしっかりした体


ドクンっ…



心臓が脈打つ。





頬が染まるのがわかる。


気分が高まっているのを体のそこからかんじる。



まぎれもない…あれは



「鏡夜っ!!!!!!!!」

むぎゅっ!!




気づけば私は「鏡夜」に抱きついていた。

「うわっ!!!!」
「鏡夜」が驚いた声をあげる。






少しかたい胸が心地いい。



なんだかいい香りがする。



「美桜!?ちょ…いきなり抱きつくな!!!!」


なんか言ってる。



でも、いつものごとく無視をする。




ついでに抱きしめる力を強くする。



ぎゅ~~~



「!?!?/////」



しょうがないじゃん。





だって、すごく大好きなんだもん。






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