その手の中に
だいすきな人
鏡夜はだいぶ慣れてきたのか、
私の頭に手をおいて
ポンポン、と優しくなでた。
照れているのだろうか
触れた手から熱をかんじる。
胸にうずめていた顔をあげ
鏡夜の顔をみてみた
鏡夜は私を見ていたらしく
目が合うと
恥ずかしそうにそっぽを向いた。
横顔から頬がほんのり赤いことがわかる。
(…かわいい)
口に出したら怒られるから
心の中でこっそりそんなことを思っていた。
やがて体を離し、鏡夜を見た。