その手の中に
その手の中に
喜ぶかな
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ーーーーー…
ーー……
8月6日 AM2:40
「すぐもどってくるから」
そう言って俺は
美桜のいる部屋を後にした。
「薄暗いな…」
廊下は
所々電気がついているものの
やっぱり少し暗く、静かだった。
自分の足音がひびく。
そんな空間は
少し不気味でもあった。
(…………さっさと済ませよう。)
そう思い、足を速めた。
ーー
ーーーー…。
俺は脱衣所の前につくと
取っ手に手をかけ
開くことを確認する。
「よかった、あいてるみたいだな。」
扉をあけて電気をつけた。
目を細めながらも
何時間か前に自分のつかっていたロッカーの前までいく。
キィ……と音をならしながらあけてみると
小綺麗な小さな箱がそこにあった。
「よかった…誰にもとられてなかった。」
こんな大事なものを忘れるなんて、と
さすがに
少し自分に呆れた。