君がくれたもの。
「のんちゃんってさ、なんでいつも屋上に来るの?私服ってことはここの患者ではないよね」


不意に聞かれたソラの疑問。


あなたに会いにきてるなんて口が裂けても言えない。


「家がね、ここの近くで。この屋上は小さい頃から知ってるの!風が気持ちくてなんか嫌な事とかもわすれられるんだよね」


嘘ではない。思った事を言った。


「そうなんだ!」


「うん。そらは?」


「うーん。のんちゃんと話すため?」


「え?」


ニッコリと笑ってそう言うソラに、私の鼓動は今までにないほど早くなっていた。
< 13 / 63 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop