君がくれたもの。
「はい・・・私にとってもソラ君はとても大切な・・・友達です」


「ありがとう。でもね・・・そら今眠ってるの・・・」


「目は・・・覚ますんですか・・・?」


めぐみさんの顔がこわばるのがわかった。


「それは・・・わからない。呼吸器で呼吸してるようなもので、生きるか死ぬかのせとぎわに・・・」


そういって泣き出すめぐみさん。


わたしはめぐみさんの言葉など耳にはいっていなかった


ソラのもとに駆け寄り手を握る。


「そら・・・どうしてなのよ!どうして・・・言ってくれるんでしょ?わたしのおいしいご飯食べるんじゃないの?ねえ!そらってば!」


「やめなさい!」


ソラのお父さんが私を止めに入った。


「お父さんは・・・そらくんがどうなってもいいんですか?こうやってしてる今も・・・そらは戦ってる!声を・・・かけてあげないんですか・・・!?」


正気ではなかった。


ソラのおとうさんの力が弱まる。


涙を流すめぐみさん。


私を止めに入ったお父さんの頬にも涙が流れていた。
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