卒業 ―ずっと、一緒だよ―
《人見知りだった私に、高校生活はじめての友達ができた。

初めて、自分から声をかけた。

意地悪されてるのを、無視できなかったんだ。》


――それは、莉絵との思い出と重なった。

私は、クラスのリーダーみたいな子に、目をつけられていた。

教科書を隠される、ノートを破られる、落書きされる…

体育の授業から戻ったら、カバンの中身が、教室にばらまかれていたことがあった。

そのとき、たったひとり一緒に拾い集めてくれたのが、莉絵だった。
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