卒業 ―ずっと、一緒だよ―
集合場所は、生徒会室。
クラスのホームルームが早く終わり、予定時間の前に着いてしまった。
まだカギは開いていない。
(仕方ないな…)
閉まっている扉の前にカバンを置いて、私は、廊下の反対側の窓から、グラウンドを眺めた。
仮設のプレハブ校舎が建つそこでは、運動部が、窮屈そうに練習をしている。
プレハブの横、校舎本館と非常階段でつながった旧校舎。布囲いの中で、その取り壊しが始まっていた。
「老朽化による建て替え」そう説明があった。
思い出の校舎。それが消える。
それは淋しくもあり…でも同時に、私は少しほっとしていた。
それは…
クラスのホームルームが早く終わり、予定時間の前に着いてしまった。
まだカギは開いていない。
(仕方ないな…)
閉まっている扉の前にカバンを置いて、私は、廊下の反対側の窓から、グラウンドを眺めた。
仮設のプレハブ校舎が建つそこでは、運動部が、窮屈そうに練習をしている。
プレハブの横、校舎本館と非常階段でつながった旧校舎。布囲いの中で、その取り壊しが始まっていた。
「老朽化による建て替え」そう説明があった。
思い出の校舎。それが消える。
それは淋しくもあり…でも同時に、私は少しほっとしていた。
それは…