卒業 ―ずっと、一緒だよ―
そして…
あたりがすっかり暗くなってから、莉絵は戻ってきた。
莉絵が差し出したお財布は、土で汚れていた。
私がそれを受け取ると、阿美はまた、何かをカバンから取り出した。
そして今度は、私たちに見せることもなく、高く放り投げた。
…砂に落ちる音は、聞こえなかった。
「今の、何だと思う?」
阿美は、そう聞いて、にやっと笑った。
「携帯。理緒の。」
莉絵が差し出したお財布は、土で汚れていた。
私がそれを受け取ると、阿美はまた、何かをカバンから取り出した。
そして今度は、私たちに見せることもなく、高く放り投げた。
…砂に落ちる音は、聞こえなかった。
「今の、何だと思う?」
阿美は、そう聞いて、にやっと笑った。
「携帯。理緒の。」