卒業 ―ずっと、一緒だよ―
――先生は、急ぐ様子で教室を出た。

その靴音が階段を下りて消えたとき、クラスにざわめきが戻った。

「ねぇ、どうしよう…
 駅で事故って、電車にひかれた…ってこと?」

「えー!?分かんないよ。
 エスカレーターから落ちた、とかかも知れないし。」

「うん…大したケガじゃなくても、
 頭打っちゃってたら病院には行くよね…。」

「阿美、大丈夫かな~?」

色々言いながら、顔を見合わせる。
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