卒業 ―ずっと、一緒だよ―
思わず携帯を入れているカバンを見る。

その瞬間――

「ね、携帯」

 !!

誰かの声に、心臓が跳ね上がった。

全身に、嫌な汗が流れる。

何気ないふりをして、私は声の方を見た。

声は続けた。

「…携帯でニュース見れないかな?
 どんな事故かぐらいは分かるんじゃない?」
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