運命‐サダメ‐
犯人が分かったとは言え、何一つすっきりしない。
両親を狙った理由は、何だろうか。
そして、私はなぜ殺されずにすんだのか。
確かに、この時は留学していた。
けれど、1年後には日本にいた。
いくらでも探せたはずだし、殺すことも出来たはずだ。
刑事が近くにいたからといって、やめるとは思えない。
隙は、あったはずだから。
「私たちに言えるのは、このぐらいです。
今日はこれで失礼しますが、もし月島彰吾を見かけたりなにか分かったら、連絡を下さい」