運命‐サダメ‐
だから、今日も普通に過ごす。
自分の中で消化しきれない想いがあっても、誰にも悟られず変わらない日々を過ごす。
そんなある休日のこと、用事から帰った昼過ぎだ。
家の駐車場に車を停め、降りた瞬間だった。
「えっ!?」
誰かに肩を引っ張られた。
そして、背中から抱きしめられ、首筋を舐められた。
「あっ……」
その行動で、すぐに誰だか分かった。
安心する温もり。
危険と隣り合わせの温もりだけど、幸せだったんだ。