運命‐サダメ‐
あまりにも大きな音で、私は思わず耳を塞ぎ、目を閉じた。
一瞬、何が起きたのかも分からなかった。
「君は、なんてことをっ……」
お世話になった刑事の驚愕した声が聞こえた。
その声にゆっくり目を開くと、銃を持っている刑事が青ざめた表情で一点を見つめている。
隣の刑事どころか、さっきの音で集まって来たであろう野次馬たちも、同じところを見ていた。
何事かと、私もその視線の先を見ると……。
「彰吾くんっ!!」