運命‐サダメ‐
周りの従業員とは仲良さそうで、いつも笑顔だった。
お兄さんと何かをしたい訳じゃないし、知り合いたい訳でもない。
ただ、見ているだけで良かった。
幸せだったんだ。
だけど、その幸せは呆気なく崩れた。
私があんな現場を、あんなモノを見てしまったせいで、崩れてしまった。
その日、私はいつもと同じように、パソコン片手にこっそり見ていた。
今日もかっこいいなぁ、と思いながら見ていた。
そこまでは本当に、いつもと同じだったんだ。